Partial Artsとは

Partial Artsは、イギリスの音楽プロデューサーであるEwan PearsonとAl Usherのユニットです。彼らは2007年にKompaktレーベルからデビューし、クラウトロックやディスコ、ハウスなどの要素を取り入れたエレクトロニック・ミュージックを制作しています。彼らの音楽は、ダンスフロアにもリスニングにも適した洗練されたサウンドで、多くのDJやリスナーから支持されています。彼らの代表曲には、「Trauermusik」、「Telescope」、「Taifa」などがあります。

Ewan PearsonとAl Usherの経歴

Ewan Pearsonは、1990年代から活動している音楽プロデューサーで、リミキサーとしても有名です。彼は、Depeche ModeやThe Chemical Brothers、Pet Shop Boysなどのビッグネームから、M83やThe Rapture、Tracey Thornなどのインディー・アーティストまで、幅広いジャンルの作品に参加しています。彼はまた、自身のオリジナル・プロジェクトとして、MaasやWorld of Apples、Partial Artsなどを展開しています。

Al Usherは、2000年代から活動している音楽プロデューサーで、Ewan Pearsonとは長年の友人でもあります。彼は、Silver CityやL.S.B.などのプロジェクトで知られており、ハウスやディスコを中心に多彩な音楽を発表しています。彼はまた、リミキサーとしても活躍しており、Franz FerdinandやScissor Sisters、Goldfrappなどのアーティストに手がけています。

Taifaとは

Taifaは、Partial Artsが2014年にリリースしたシングルです。この曲は、太陽のように輝くギターのリフとクジラのようなドローンが織りなす海洋的な雰囲気から始まります。やがて、フレンドリーなシェイキング・ビートが加わり、様々なメロディックなシンセが花を咲かせます。曲はローリング・グルーヴと音響変化の嗜好によってまとめられています。

Taifaのインスピレーション

Taifaというタイトルは、アラビア語で「国家」や「王国」を意味する言葉です。この曲は、Partial Artsが2013年にスペインのグラナダで行ったライブで初めて披露されました。グラナダはかつてイスラム教徒が支配したタイファ王国の首都であり、現在でもアルハンブラ宮殿などの建築物がその歴史を物語っています。この曲は、グラナダの美しさや多文化性にインスパイアされたものだと言えるでしょう。

Emperor Machineによるリミックス

TaifaのB面には、Emperor Machineという名前で活動するアナログ・ヘッド・ゲームの達人であるAndrew Meechamによるリミックスが収録されています。このリミックスは、オリジナルのリラックスした雰囲気を粗く引き裂くように、催眠的なシーケンシングとパワフルなドラミングを巧みに使っています。このリミックスは、RadioslaveやAlter Egoが「Trauermusik」や「Telescope」で行ったように、曲をエネルギッシュな方向に導いています。

Emperor Machineとは

Emperor Machineは、Andrew Meechamが2003年に始めたソロ・プロジェクトです。彼は、1990年代にBizarre Inc.というテクノ・グループのメンバーとして活動していましたが、その後、自身の音楽性を追求するために脱退しました。彼は、Emperor Machineのほかにも、Chicken LipsやSir Drewなどのプロジェクトで活動しています。彼の音楽は、アナログ・シンセサイザーやドラムマシンなどの機材を駆使して作られた、レトロで実験的なエレクトロニック・ミュージックです。