レコードショップの試聴機とは、レコードやCDなどの音楽商品を購入する前に、その内容を聴くことができる機器のことです。レコードショップに来店した人は、試聴機にセットされている音楽商品や、自分が選んだ音楽商品をヘッドホンやスピーカーで聴くことができます。試聴機は、音楽ファンにとっては、新しい音楽を発見したり、気になる音楽を確認したりするための便利なツールです。レコードショップにとっては、試聴機を通して音楽を聴いた人が購入につなげることを期待しています。
試聴機の種類
レコードショップの試聴機には、大きく分けて2つの種類があります。一つは、店員が選んだ音楽商品や新着・おすすめの音楽商品をセットしておき、来店者が自由に聴けるようにしたものです。このタイプの試聴機は、ジャケット写真や曲名などの情報が表示されていることが多く、タッチパネルやボタンで操作できます。もう一つは、来店者が自分で選んだ音楽商品をバーコードリーダーで読み取り、その内容を聴けるようにしたものです。このタイプの試聴機は、バーコードリーダーとヘッドホンやスピーカーが備え付けられているだけで、シンプルな作りになっています。
著作権
レコードショップの試聴機で音楽を聴くことは、著作権法上では「公衆」に対する「演奏」にあたります。つまり、音楽の著作者（作曲家や作詞家など）や著作権者（出版社やレコード会社など）の許可が必要になります。この許可を得るためには、通常は著作権管理団体（JASRACなど）と契約し、使用料を支払う必要があります。しかし、現在はJASRACが「管理留保」という形で演奏権の手続きと使用料の支払いを不要としています。これは、試聴機が音楽販売促進のために有効であると考えられるからです。一方、原盤権（録音物製作者の権利）は、CDを再生するだけでは働かないため、特に問題になりません。
試聴機の魅力
レコードショップの試聴機は、音楽好きにとっては欠かせない存在です。試聴機では、最新の音楽や気になるアーティストの音楽を手軽にチェックできます。また、店員がセットした音楽商品からは、自分では知らなかった音楽やジャンルに出会うこともできます。試聴機で聴いた音楽は、自分のスマートフォンやPCで聴く音楽とは違った印象を与えます。試聴機の音質や操作感、レコードショップの雰囲気などが、音楽の魅力を引き出してくれるからです。試聴機で聴いた音楽が気に入ったら、その場でCDを購入することもできます。レコードショップの試聴機は、音楽との出会いを提供してくれる素敵なツールです。