ゲームというと、子どもの遊びや暇つぶしの娯楽というイメージが強いかもしれません。しかし、ゲームはそれだけではありません。ゲームは、表現の手段として、社会問題や人間のあり方について考えさせる力を持っています。また、ゲームは、現実世界に影響を与えたり、現実世界を変える可能性を秘めています。そんなゲームの多面性や可能性を紹介するYouTubeコンテンツが「ゲームさんぽ」です。
「ゲームさんぽ」とは
「ゲームさんぽ」とは、さまざまな分野の専門家が最新のゲームを見ながら独自の見方を語りつくすコンテンツです。案内役を務めるのは、美術館の学芸員であり、実家のお寺を継ぐか悩んでいるなまぐさ坊主である「なむ」氏です。なむ氏は、美術の「対話型鑑賞」を応用して、ゲームという豊かな表現を媒介として、他者を知る試みを行っています。
「ゲームさんぽ」では、気象予報士や精神科医、弁護士などの専門家が登場し、自分の視点からゲームについてコメントします。その結果、同じゲームでも人によって見え方が違うことが分かります。例えば、「The Last of Us Part II」というゲームでは、全盲の人でも音声だけでクリアできる仕様になっています1。これについて、精神科医の名越康文氏は、「目が見えない人でも不自由なく生活できるようになるかもしれない」という未来像を示しました。一方、弁護士の水野祐氏は、「目が見えない人でも遊べることは素晴らしいが、著作権やプライバシーの問題もある」という法的な観点から指摘しました。このように、「ゲームさんぽ」は、ゲームを通して、多様な視点や知識を得られるコンテンツです。
ゲームが社会に及ぼす影響
「ゲームさんぽ」で紹介されたゲームの中には、社会的な問題を扱ったり、現実社会に影響を与えたりするものもあります。例えば、「Ukraine War Stories」というゲームは、ロシアによるウクライナ侵攻を描いたゲームで、キーウの戦場にあるゲームスタジオで作られました1。このゲームは、報道やドキュメンタリーが担ってきた役割を、ゲームが担う場面の一例と言えます。ゲームは、現実の出来事を体験させることで、感情移入や共感を促すことができます。また、ゲームは、現実にはない仮想の世界を作り出すことで、理想的な未来を描くこともできます。例えば、「ポケモンGO」というゲームは、現実の地図上にポケモンを配置し、プレイヤーが外に出て探したり、他のプレイヤーと交流したりすることを促しました1。このゲームは、家にこもりがちなゲーマーを外に出したり、高齢者の日々の運動に役立ったりするなど、現実社会にもポジティブな影響を与えました。このように、ゲームは、社会問題や人間のあり方について考えさせるだけでなく、社会を変える可能性を秘めています。
まとめ
「ゲームさんぽ」は、ゲームの多面性や可能性を紹介するコンテンツです。ゲームは、表現の手段として、社会問題や人間のあり方について考えさせる力を持っています。また、ゲームは、現実世界に影響を与えたり、現実世界を変える可能性を秘めています。この記事では、「ゲームさんぽ」で紹介されたゲームの一部を取り上げて、その特徴や意義について論じました。しかし、「ゲームさんぽ」はまだまだ続いています。これからも、「ゲームさんぽ」で紹介されるゲームや専門家の見解に注目していきたいと思います。