TARO NOHARAとは、やけのはらという名前でも活動する日本の音楽家で、エレクトロニック、アンビエント、テクノなどのジャンルで作品を発表しています。彼の音楽は、日本の環境音楽や民族音楽の影響を受けつつも、現代的で自由な表現を追求しており、多様性と冒険心に満ちた作風です。この記事では、TARO NOHARAの経歴や作品について紹介します。
経歴
TARO NOHARAは、東京都出身で、幼少期から音楽に興味を持ちました。高校時代にはDJとして活動し始め、大学では音楽学を専攻しました。卒業後は、音楽制作や執筆などの活動を行いながら、やけのはらという名前でDJやラッパーとしても知られるようになりました。やけのはらとしては、ヒップホップやエレクトロニカなどの要素を取り入れたオリジナルなビートメイキングが特徴で、多くのアーティストとコラボレーションも行っています。
TARO NOHARAという名前で音楽を発表するようになったのは、2010年代後半からです。この頃から、彼はアンビエントやテクノに傾倒するようになりました。特にアンビエントに関しては、UNKNOWN MEというグループで活動し、Not Not Fun Recordsからアルバム『BISHINTAI』をリリースしました。このアルバムは、日本の都市生活や自然環境を反映した独自のサウンドスケープを展開し、高い評価を得ました。
TARO NOHARAとしては、2020年にドイツのレーベルGrowing Binからニューエイジ・テクノのアルバム『Hyper Nu Age Tekno』をリリースしました。このアルバムは、1990年代のテクノに触発されたという彼の初期衝動を表現した作品で、アンビエントやジャングル、ダンスフロア・テクノなどの多様なスタイルが混在しています。また、2021年にはスイスのレーベルWRWTFWWからアンビエント・アルバム『Poly-Time Soundscapes / Forest Of The Shrine』をリリースしました。このアルバムは、日本の環境音楽や民族音楽の影響を取り込んだ作品で、自然や神秘的な空間を感じさせる美しいサウンドが魅力です。
作品
TARO NOHARAの作品は、以下のサイトで試聴や購入が可能です。
- Growing Bin:『Hyper Nu Age Tekno』
- WRWTFWW:『Poly-Time Soundscapes / Forest Of The Shrine』
- [Bandcamp]:『PARADISE LOST』
『PARADISE LOST』は、自動音楽構築システムAISOとコラボレーションしたコンセプト・アルバムで、原初的なリズムやフィールド・レコーディング、煌びやかなシンセサイザーなどが組み合わされています。
評価
TARO NOHARAは、国内外のメディアやリスナーから高い評価を受けています。彼の音楽は、日本の音楽シーンにおいても独自の存在感を放っています。以下は、彼の作品に対する一部の評価です。
TOKION1:「そのリリースの経緯から今作に込めた想いを語る。近年はP-RUFF、H.TAKAHASHI、大澤悠大とのアンビエント・ユニット=UNKNOWN MEとしての活動でも注目を集めている、DJ/プロデューサー/ラッパー/執筆家など多彩な顔を持つやけのはらがTaro Nohara名義で新作『Hyper Nu Age Tekno』をリリースした。ドイツはハンブルクのレーベル、「Growing Bin」からリリースされた本作は、アンビエントやテクノの歴史の中で形成されてきた、ある種の洗練されたフォーマットを乗り越えようとするような意思を感じさせるアルバムだ。」
Pointed2:「今回、TARO NOHARAが制作したアルバム「PARADISE LOST」は、原初的なリズムやフィールド・レコーディング、煌びやかなシンセサイザー、90年代的なグラウンド・ビートも印象的な、メディテーショナルで美しく、心地良いトーンをキープしながらも、音楽的な冒険心、遊び心に富んだ、近年の集大成的なアンビエント・テクノ・アルバムとなっている。」